ニタコンサルタント株式会社 様
日本の技術でインドネシアの冠水対策を支援
IoTと通信技術の融合で進化する防災システムの未来


 

日本の技術でインドネシアの冠水対策を支援

ニタコンサルタント社※1、SCSK社、Skeed社の3社は、共同でニタコンサルタント社の冠水監視システム「みずくる」を活用したプロジェクトを展開しています。

この取り組みは、国土交通省が進める「ワンコイン浸水センサ実証実験」※2として国内で展開中ですが、このサービスを海外でも冠水被害が深刻な地域にも

提供していくことを決定し、令和6年度の総務省海外支援事業にニタコンサルタント社を中心とした体制で応募し採択されました。

 

「みずくる」とは?

ニタコンサルタント社が開発した小型の水感知センサを用いたIoTリアルタイム冠水監視システムで、内水氾濫等の減災支援を目的とします。

センサを道路や水路、工場敷地内など市中の多点に設置することで、地域の冠水エリア状況を面的に把握することが可能となり、これを迅速に共有します。

このシステムにはSkeed社のP2P通信技術であるSkeedOZが採用され、SCSKのIoTサービスであるCollaboviewとも連携し、3社共同で国内の冠水対策を進めています

https://www.nita.co.jp/system/mizukuru/


インドネシアでの展開

インドネシアのジャカルタは世界的に冠水による被害が深刻な街の一つです。この地域は、毎年の雨季に 2〜3m もの冠水被害を受けることが多く、早期警戒システムの導入が急務とされています。今回、ジャカルタ地区の冠水被害に対し国内で実績のある「みずくる」の活用を検証するため、SCSK グループの PT SCSK GLOBAL INDONESIA 社※3と共に、東ジャカルタに位置し 320ha(東京ドーム約 70個分相当)の広大な敷地面積を誇る工業団地 EJIP 社※4の協力を得、EJIP を仮想ジャカルタ市街地とみなした冠水監視の実証実験プロジェクトを開始しました。

初回訪問:課題現地調査

2回目訪問:機材設置

2回目訪問:検知テスト

晴天時の街中

雨天時の街中

この取り組みでは、合計 2 回の現地訪問が行われ、1 回目の訪問は現地調査として日本との違いや特有の課題を収集、2 回目は冠水監視システムの設置を行い冠水の監視サービスが開始されました。設置時期はインドネシアの雨季に該当し、早速センサが増水を検知。これにより、広大な敷地面積を持つ EJIP 内に設置された各センサからの冠水情報をリアルタイムで可視化された事により迅速な冠水情報管理が可能となるなどの成果が得られました。

現在は、各センサから発信される冠水状況を随時確認。システムの有効性や適応性をさらに検証し、次の展開に向けた課題の整理を進めています。

冠水検知センサーを側道へ設置

冠水センサー通信ユニットを
歩道部分に設置

受信器のためのソーラーパネル

インドネシアでは短時間で 2〜3m もの高さまで水が上がることが頻繁に起こります。こうした事態に対して早期の監視と情報提供が可能になることは、被害の最小化に大きく寄与し「みずくる」を活用した取り組みの結果、EJIP からも高い評価を頂きました。今回の成果は、海外市場での日本技術の普及における重要な一歩となり、今後さらに多くの地域での実用化が期待されています。今後は、気候変動による冠水に苦しむ他の国や地域にも提供ししていきたいと考えています。

※1:ニタコンサルタント株式会社

土木設計やインフラ整備を通じて社会基盤を支える技術コンサルティング企業

https://www.nita.co.jp/

 

※2ワンコイン浸水センサ実証実験のプロジェクト

国土交通省が2022年から開始した国内の内水氾濫の対策支援事業)

https://www.mlit.go.jp/river/gijutsu/wankoinsensa/index.html

 

※3:PT SCSK GLOBAL INDONESIA社(SCSKグループのインドネシア法人)

https://scskidn.com/index.html

 

※4:EJIP(East Jakarta Industrial Park)

インドネシア初の日系民間工業団地、現在は入居企業90社(日系企業72社)が操業。

https://www.ejip.co.id/

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